きろく

何者でもない

2023.8.4

朝から気分が最悪なところまで落ちた。夜中には中途覚醒があったし、悪夢を見て起きたからなのだろうか。不安や焦りでマイナスのことばかり考えてしまう。ぼーっと横になっているのにもいくつか程度がある。横になっているというのがどういうことかわからなくて焦っている時と、横になっていることがどういうことかすんなり受け入れられる時。起き抜けは前者で、ひどかった。足がムズムズしているから足を動かしていた。足を叩いたりもした。
朝8時ごろ、泣き出してしまった。9時ごろ、イライラや焦りでどうすごしたらいいかわからない状態になった。10時すぎに洗濯室に洗濯をしに行った。こうした日常のなんでもない作業が私の心を落ち着かせてくれる。11時過ぎに部屋に清掃が入ってシーツ類が交換された。すがすがしくて気持ちいい。こういう感覚がもっと戻ってきてほしい。隙があると空中に放り出されたように孤独を感じるから。
12時、昼食時に泣き出してしまった。鏡で自分の顔を見る。子どもみたいに泣きじゃくっている。食事が喉を通らなくなりそうになりながらも完食してエネルギーを蓄えようとした。何をしても、どこにいても、この孤独感は消えないのかと悲しくなった。
診察までの時間をベッドで横になって過ごす。気晴らしがいまいちわからない。ぼーっとしながらも頭のなかは思考でぐちゃぐちゃになっている感じ。なぜ私はいま入院しているのだろう。人の一生とか、老いとか、考えても考えても答えのない不条理な命題についてずっと考えている。もっと、ただただ、ぼーっとしていたい。
15時半に医師の診察があった。どう過ごしていますか? と聞かれ、携帯を見たり、ベッドに横たわったりしていますと答えた。テレビは見れていませんと言ったら、見なくていいです、別に。と、言われた。ただぼーっとして頭を休めるのが入院の目的です、と。抗うつ剤を出すかどうかは月曜日に決めましょうと言われた。焦りで、今すぐにでも抗うつ剤を、と思ってしまったのだが、それは私の考えることではない。抗うつ剤があればすぐに良くなるというか、ただぼーっとできるわけでもないらしい。
17時過ぎからいやに躁のようになる。なんでもできる、すべてうまくいく、といったようなことが頭に浮かぶ。うつ病でもそうした躁状態のようになると聞いたことがあるので、そういうものなのかもしれない。自分が揺れ動き、浮き沈みしているときは反動が怖いと思ってしまう。いま薬を飲んでいるから大丈夫なんだろうか。入院にもそのうち慣れてくるだろうけど、これが波の途中だったらなんだか恐ろしいと思う。